ロシアみたいになってきたか日本

 夕張市で、破産のため、唯一の老人ホームが閉鎖されることになったそうだ。
日本も、いよいよソ連解体後のロシアのようになってきた。

財政再建団体に移行する北海道夕張市は17日、財政再建の一環として、市営の養護老人ホームを08年度末に閉鎖すると発表した。(中略)
 市内には民間の特別養護老人施設もあるが、要介護者が対象となり、同ホーム入居者の受け入れは難しい。
 市は老人ホームのほか、図書館や美術館、市民会館など17の公共施設の休止・廃止も決めた。》

 知られていることだが、ソビエト共和国連邦が解体させられたのち、残されたロシア共和国などの各共和国はばらばらにされ、経済は困難に陥ってしまった。石油資源のおかげで大国の体面はたもてるだけの収入は得られるようになったが、社会的インフラの劣悪化、社会福祉の崩壊、平均寿命の低下、出生率の低下など、弱者、諸民の生活は急迫させられている。ペレストロイカの取り組みが挫折した結果として、きわめていびつな、マフィア的資本家たちばかりが復活しており、外国資本の支配とあわせて、とても、経済を長期的な見通しをもって運営していけるような状態にない。プーチンの国家主導の強圧策は、それをなんとかしなければ、と思う人々に支持されている面がある。何のことはない。社会主義的計画経済の代わりなのである。ソ連を構成した人々が、自分たちがおこしたソ連という事業に対するそれにふさわしい誇りをとりもどし、みずから、自国を再生するようになるには、まだ時間がかかるだろう。
 
 夕張の声はこういっている。

《 「このままだと市民が出て行くばかり。総務省の言う通りにすれば、夕張は再生できない」。市の担当者がうめいた。》