3776 3.3 その3

二人乗りよりやばいこと  written by Akira Ishida

 

劣等生、なんてくくりになるのかな

なんてこと思ったのも初めてだ

二限目の先生やだどうしても

こっそりクラスを抜け出してどこ行こう?

 

なぜそこにいるの? 私を待ってたの?

それ君の自転車? てか君、授業は?

 

二人乗り?

ちょっとそれってやばくない?

それ以前の問題? か、お互い

 

ねえねえ連れてってどこまでも

知らない世界へ

ねえどこ行くの?

ねえどんなとこ?

いつもなら尋ねてた

※ねえ連れてってどこまでも

まだ見ぬ世界へ

行先はお任せよ

君と青空の下

向かい風かき分けてゆく

どこまでも

どこまでも

二人で

 

知らなかったよこんなとこに道があるって

君のことも深くは…あっそういえば

珍しいよね 二人乗りできる自転車

今気づいた 居心地のいい君の後ろで

 

誰か乗せてるの? いつも乗せてるの?

少し気になるの え?聞こえていた?

 

初めてだよ 誰か後ろに乗っけたの

うそでしょ?

今はどうでもいいけど

 

ねえねえ連れてってどこまでも

見えなくなるまで

ほら離れてく

ほら忘れてく

学校はどんどん遠ざかる

ねえ連れてってどこまでも

見知らぬ世界へ

変わってゆく私

うずうず予感を乗せて

どこまでも
どこまでも

走ってく

 

戻れなくなったってもういいや

 

ねえねえ連れてってどこまでも

知らない世界へ

ねえいつ着くの?

ねえ何するの?

いつもなら尋ねてた

(※くりかえし)

 

自転車は走る