期待する

再臨界の可能性はゼロではないが、少ない。
ウランは水にとけない
いまのところ、ガスになって出ているのは
揮発性のヨウ素であり
ヨウ素半減期は8日である。

となれば、原子炉内の圧力が高まって爆発することにより
難溶性の放射性物質が直接ばらまかれてしまうことがなければ
最悪は防げるだろう。
冷却しながら、ときどきガス抜きは必要だから、空気中の放射能はまだ高まるだろうが。
放水しても水は海水をある程度汚染してしまうだろうが。

そのために内部のデータをはかっている。

だが、放射能の汚染の危険のある場所ですべての作業は人がやっている。

外部電源により、本来の冷却装置が復旧すれば、無人でできるが、それがいま困難に陥っているみたいだ。
手動での放水冷却でずっといかねばならないのか。

高濃度の放射能のある場所で作業はどこまで進められるのか。

放射能汚染は累積が問題で、250ミリシーベルトに達した作業員から順に現場から離れなければならなくなる。

冷やす作業が長期になるなら、交代する人が必要だ。東電の下請けと自衛隊、消防で足りるのか?米軍にやってもらえばいいというのか?

冷やしが成功したとして、そのあと、放射性物質の除去作業か、コンクリートによる閉じ込め作業のいずれかが、これまた
何年(何十年?)もの時間を必要として不可欠である。

人がいるかどうか、それが肝心だ。

トップは、
スピーディーの情報を公開して、それにもとづいて、
必要なところをきちんと避難勧告する。

これから何が必要かを示し、人を集め、必要なら教育しなければならないと思う。


引用
過酷労働もう限界、両親は不明…原発の東電社員がメール
2011年3月26日20時00分

 東京電力福島第二原子力発電所で働く女性社員が、東電本社の幹部に、現場の状況を電子メールで伝えてきた。事故を起こした企業の社員であり、被災者でもある立場の苦しさもつづっている。両親の行方はわからないという。

 メールを受けた幹部はかつて女性の上司として第二原発で働いていた。幹部からメール転送された東電関係者が、社員の名と所属を伏せて記者に見せた。関係者は「いまの状況で見せることが適切なのか迷ったが、社員の希望でもあり、現場の様子を知る参考にしてほしい」と話す。

 メールの送信日時は23日正午過ぎ。送り主は46歳の事務職の女性社員だ。次のような内容でつづられている。

 「1F(福島第一原発)、2F(第二原発)に働く所員の大半は地元の住民で、みんな被災者です。家を流された社員も大勢います。私自身、地震発生以来、緊急時対策本部に缶詰めになっています。個人的には、実家が(福島県浪江町の海沿いにあるため、津波で町全体が流されました」

 「実家の両親は津波に流され未(いま)だに行方がわかりません。本当なら、すぐにでも飛んでいきたい。でも、退避指示が出ている区域で立ち入ることすらできません。自衛隊も捜索活動に行ってくれません。こんな精神状態の中での過酷な労働。もう限界です」

 福島第一、第二原発では、2010年7月時点で東電の社員約1850人、関連会社や原発メーカーなど協力企業の社員約9500人が働いている。東電によると、9割が福島県内在住で、そのうちの7〜8割は原発周辺の双葉地域の住民。事故後は東電、協力企業の地元社員だけでなく、全国から集められた社員らが交代で作業している。

 「被災者である前に、東電社員としてみんな職務を全うしようと頑張ってます。特に2Fは、自分たちのプラントの安全性の確保の他に、1F復旧のサポートも同時にやっていた状況で、現場はまるで戦場のようでした。社員みんな心身共に極限まできています。どうかご理解下さい」

 「今回の地震は天災です。でも、原発による放射性物質の汚染は東電がこの地にあるせいです。みんな故郷を離れ、いつ戻れるかどうかもわからない状況で、不安を抱え怒りを誰にぶつけてよいのか分からない! それが今の現実です」

 社員は「この現実を社内外に届けてください」と伝え、本社の支援を求めている。(永田稔)