水晶の夜事件

ナチスが政治を支配する前夜、焼き討ち事件が起きて、犯人は共産党だということになり、その結果、ナチスは政権をとったのだが、それは真っ赤なえん罪、陰謀事件だった。真実が明らかになったときには、ドイツはナチスに支配されてしまった。

自民党は麻生に総理を変えて、その人気が落ちないうちに、選挙も日にちを早めて、勝てるように総選挙をやろうと懸命である。そこに爆弾事件なるものの報道があった。過激派による、軍事基地反対のための事件と、決めつけての報道がされている。いかにも唐突である。
アメリカのテロとの戦争に参加するといって、自公政府は、平和憲法の本旨にもとる戦争協力をして、国家を今日のような亡き者にしてしまったのだが、日本でテロといってもこれといった事件のない事態がつづいていて、説得力はなかった。イラクだって、アフガニスタンだって、アメリカに対してと同様、立派に日本に軍事攻撃をする大義名分はあり、そうすれば、テロだときっと騒ぎ立てたのだろうけれど、今のところ、テロとよべるような事件は日本にはなかった。秋葉原事件や八王子事件は本質的にはそういうレジスタンスと通底するできごとだが、それでは、左翼弾圧はできない。そこに、まってましたというような、爆弾事件と、それを左翼の仕業と決めて宣伝する警察とメディア。テロの危険をあおり、国民を不安に落としいれて、平和勢力に政治が渡ることを防ごうというシフトである。それにしてはいささかちゃちであるが。