1Q84読書中

村上春樹の「1Q84」買い損なったと前に書いたが、読み始めている。あまり、早く読めず、まだ、第一巻の初めのほうだが。タクシー労働者の人が、なんて読みやすいのだと驚いている文章を読んだが、確かに読みやすい。早く読めないのにそういうのは妙なようだが、今まで読んだ彼の本も読みやすいと思ったが、この小説はずばぬけている。
読んでいるといろんな連想が浮かんでしまう。別に読書のじゃまにはならないが、こんなことは初めてだ。

新宿紀伊國屋書店、子供のころに食べた中村屋のカリーの独特の味、NHKFMで毎朝皆川達夫解説のバロック音楽の番組を聞いていたこと、昔とっていたヤマギシ会の牛乳のコク、日中国交が発表されて、信じられず、愕然とした日の気持ち、大学にはいってみた荒涼とした風景、文化大革命を支持し、その後ヤマギシ会にはいってしまった新島淳良氏、ヤマギシ会から学び、独自の自然生活運動を試みた哲学研究者牧野紀之氏、日本軍からの脱走に成功し、戦後左翼運動にかかわりつづけたある人物、まだ国鉄であったころの昔の中央線の先のどんづまりのぼろい車体と田舎の風景。モスキートコースト。あさま山荘事件のテレビのこと、奥沢にまつわる思い出・・・・

もちろん、それは1Q84の世界とは関係ない、1980であったり、1983であったりする記憶だ。1Q84はまだ読みかけだが、読了したら、もしかしたら何か言えるかもしれない。