資本主義の限界

原発事故を前に、政府だけでなく、大企業もまた、
社会に対してまともな責任がとれないことをはっきりさせている。
今までなら、無責任でも、ごまかして逃げていたかもしれないが、
今回の東北震災と福島原発事故のあとではどうにもならない。

原発事故は、どうやら、東電が何もしなかったとしてもこうなったというような
結末になりつつあり、できることはもはや何もありませんということではないか。

事故の終息などということはありえず、進行する放射能汚染にどう向かうかしかない。
汚染や被害をなくすことはできない。

東電は、賠償を払って潰れること以外にはできることはない。

資本家たちは、うまく資本を引き上げて、東電がつぶれても平気なようにするのだろうが、
そして、賠償からも逃れてしまうつもりだろう。


そもそも、利潤があるから動く資本主義の企業が、何の利潤も生まず、でも何百年も放射能の管理や廃炉作業の必要な仕事をやる能力があるはずがない。社会全体のことを考え動くしくみではないのだから。


東電は、賠償をきちんと払わせてから、社会のコントロール下に置く必要がある。廃炉の仕事と、配電と、発電の正しいしくみをつくることは東電(電力会社)にはできない。というか、させてはいけない。国の、といえれば簡単なのだが、今の日本政府はすでにメルトダウン中である。