西氏の先見

アスキーの創設者西氏は
今から10年くらい前に格安の携帯パソコン、今でいうモバイルとかスマホにつながるものの構想をつくっていた。ただ、それは、今のモバイルのように都市だけで使うものではなく、ネットワークや電気のない「第三世界」でも使えるものであった。100ドルPC的な面もあった。ジャバで動くインテントというプラットフォームだったと記憶する。


そのプロジェクトの内容は、今のモバイルやスマホで実現されてしまったともいえるのだが、「格安」「第三世界でも」にかかわるいくつかのことはまだ達成されていない。


その中に、通信規格のIEEE4というのがあったと記憶している。金持ちや企業なら、今では衛星通信というものを使えば世界中どこでも通信可能なわけだが、諸民にとってはそれは意味がない選択だ。自家発電で動く消費電力の小さい格安パソコンが数キロをおいて、点々と存在しているという状況をイメージして、スピードは遅いが、到達距離が数キロと大変長い通信規格(ワイマックスより長い)で、パソコンどおしが自分たちだけでつくる無線ネットワークを通常のインターネットに加えて個々のパソコンに内蔵させるというものだった。ネットで調べても、西氏たちの当時の企画書以外には出てこないので、このIEEE4(IEEE8の半分なのか?)というのは、西氏たちの頭の中にしかなかったものなのだろうか。


個々のバソコン所有者が無線基地局の役割を担うという点では、今あるフォンというものに似ているが、フォンは既存のインターネットを前提にしたもので、フォンパソコンどおしがつながってネットワークを作っているわけではない。


このIEEE4、装置があるのなら、実験してみたいと思う。