戦争は終わった。

 イスラエルが現在パレスチナ自治区で行っていることは、「民族浄化」に他ならない。かつて彼らがナチスドイツによってされたことと同じことを、今度は自分たちが、バレスチナ人たちに対して繰り返しているのは、なぜなのだろうか。少し前には、ようやく、占領地域から撤退し、共存しようとしはじめていたというのに。

 だが、それは他人のことではない。日本国もまた、かつて、第二次世界大戦に参戦する直前、自分たちが英米からやられていた経済封鎖と同じことを、今朝鮮に対して行おうとしている。

 人は悲惨な体験をすると、それを二度と繰り返すまいと誓うものではなく、それを他者に対して繰り返してしまうものなのか。スポイルされて育った人間は、親になって、子供が自分のような不幸せにならないようにつとめるのではなく、まるで自分の子供時代に受けたしうちに復讐するかのように、自分の子供をいじめたり殺したりしてしまうものなのか。

 少し前に、いつのまにか、日本は戦前になってしまった、と思ったけれど、イスラエルの対レバノン戦争開始で、世界はいつのまにか、戦中になってしまった。平和主義の最高法規を有する国家、日本国では、それを鼻紙につかってポイ捨てするような人物が総理大臣になろうとしている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

駒場アゴラ劇場という劇場で、劇団零式の芝居「返事」をみました。

水におぼれて死んだ主人公の幽霊の少女は、川岸でそれを見ていた少年にとりついた。少年に原爆で死なれてしまった少女は、今度は少年の売っていたラムネの壜にとりついたのだが、その壜の行き着いた先は、小さな島のリサイクル工場で・・・
印象的な場面の数々と、ラストのもりあがり。そして・・・
問題解消(癒し)的というよりは、むしろ問題提起的。メッセージであるというよりはむしろ、一つの確かな動き。
そこでは、世界でまだ一度も発せられたことのない言葉が発せられます。

けっこう人気のある劇団なのか、平日だというのに客席はいっぱいでした。ボクは当日券で入れましたが。行ける範囲の方にはおすすめです。見ると得をします。(笑) 

  西暦7月31日まで公演中 京王線駒場東大前下車3分 駒場アゴラ劇場03-3467-2743 土日は昼の部もあり