朝鮮国家の見解

 朝鮮国家の公式な声、「ウリミンジョクキリ」というホームページがあり、日本語版ものっていることを知り、その記事をはじめて読んでみた。
軍国主義こういんの愚かな妄想」という論説で、日本国家に対する批判である。(朝鮮語のわからない菅井には、「こういん」というのがなんと言う朝鮮語の日本語訳なのか、わからなかったが、「公務員」、「官僚」のことであろうか?)

 靖国神社に位牌があるというのは誤解であるが、それをのぞけば、その主張は正当である。むしろ、 《前では微笑を浮かべて「謝罪」と「補償」を云々しその裏面では侵略の刀を研ぐ日本の保守勢力》とあるが、村山談話と、今では冗談としか思えない小泉のちょっと前の言葉をのぞけば、日本政府が朝鮮併合について公式に謝罪したことになるものはないので、むしろ、これでも甘すぎるくらいである。
 もちろん、個々の日本の保守政治家は、今中曽根元総理が言っているようなことを韓国朝鮮の人に個人的に発言し謝罪の意をあらわしてきた人がいるのであろうし、日韓条約の経済援助なども賠償のニュアンスで語ったほのめかしもあったから、そのことを言っているのかもしれないが、日本政府が公式にやり、言ってきたことは謝罪などではないし、経済援助も賠償金などとして出されたものではない。

 やはり、日本国家はスタンスを誤っている。アジアで帝国主義国になったのは大日本帝国ただ一国だったという歴史認識が欠けているのだ。他の、侵略を受けたり植民地化された国家・民族とは立場が根本的に違ったのである。しかも、われわれ日本人は大日本帝国を打ち倒さず、部分的に改良されただけの国家を引き続き受け入れつづけている。
 日本国はまずもって、自身がアジアで帝国主義国としてふるまったことを反省し、台湾、朝鮮、中国などへの侵略を謝罪し、それを二度と行わないことを国家として約束した上で、アジア諸国とともに反戦平和の世界を作っていくべきである。というか、それしかないのである。


 
注記 日本政府は、1998年の「平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同宣言」において、日本の中国侵略については認め、謝罪はしていませんが、反省の意を表しています。よって、中国を含む文章になっていたところを朝鮮侵略のみに修正しました。2006.7.22