平和陣営その1民主党

 糸数けいこ氏は民主・共産・社民・国民・日本の各党の推薦を受けた無所属の平和候補である。対立候補は与党改憲陣営自民・公明推薦の前沖縄電力会長・仲井真弘多氏であり、穴が、沖縄独立派の自営業・屋良朝助氏ということになる。

 彼女を支える民主党沖縄県連の代表は、なんと、「ハイサイおじさん」や、「花」のヒットで有名なミュージシャンの喜納 昌吉氏なのである。今は民主党参議院議員になっている。アクはつよいが、カリスマ力のある人である。以前に彼のライブで、もりあがって踊ったカチャーシーはとても楽しかった。

 その県連のホームページのトップhttp://www.dpjokinawa.jp/に喜納 昌吉氏の文章が掲げられていた。今年7月のパーティの報告なのだが、その一部を抜粋する。

《153年前ペリーの砲艦外交により開国に向けられた日本。武力による文明開化では日本も屈折せざるを得ず、戦争文明に刺激された明治維新による新生日本は、富国強兵を掲げ、その後幾多の戦争を経て形造られていきました。第二次世界大戦敗戦後サンフランシスコ条約で独立を勝ち取ったにも関わらず、弱腰外交によってもたらされた日米安全保障条約は、国の形に対して、更なる屈折を与える役割を果たしました。天皇制への畏怖感にも潜り込んだ日米同盟の恐怖という棘は、日本の国体に突き刺さり、今も日本精神を歪めています。55年体制以降、あれほど政治改革を唱えた小泉政権もその歴史的トラウマの域を脱していません。そういった視点から考えれば、小泉政権がやってきた政治改革といわれるものは、基本的にはすべて不平等条約に基づく日米同盟益に当てはまるものだということに気がつくはずです。民主党が政権を取ったときには、不平等条約である日米安全保障条約を、平等の立場にたつ日米平和友好条約に切り替えることが望ましいと考えます。
 奇しくも、現政権の小泉首相は薩摩(鹿児島県)の出身です。言わずと知れた薩摩とは1609年、琉球王朝の時代であった沖縄を侵攻した歴史があり、その深い傷跡は今も癒しきれてはおりません。それは何を意味するかといいますと、未消化の歴史のトラウマというものは、現代の仮面をかぶって今の世にも現れてくるということです。小泉首相が造った政権は、見せかけだけの改革ばかりで日本社会を荒廃させたことは言うまでもありません。特に沖縄に対して、「沖縄の基地負担の軽減」という良心的に見せかけた日本の安全保障の名の下に行われている米軍再編の交渉の進め方は、そのトラウマの最たるものだといえます。》

 今は、長州(山口県)出身の安倍政権になっているわけだが、これを読んで快哉を叫んだ。現実認識において、菅井が日記で考えてきたことは、この喜納氏の見解と全く同じでなのだ。これは是非、沖縄民主党と、糸数さんにがんばってもらいたい。
 投票権もない沖縄の知事選挙であるから、菅井にできることはない。だが、応援のエールだけはあげておきたい。