沖縄選挙 自民党

 自民党は、郵政民営化に反対して、追い出した政治家たちを、沖縄知事選後にみなまとめて復党させることにしたらしい。厳しく処断せよ、といった小泉の方針とは正反対である。現に小泉も小泉チルドレンも反対している。
 これを今報道させたのは、沖縄知事選対策だろう。中韓との手打ちが圧倒的に効いて、第一ラウンドの大阪で勝利できた自民は、味をしめ、沖縄でも連勝して、一気に参議院選への優勢を確立してしまおうというのであり、そのためには、除名した人々の力も借りなければならないと見ているのである。郵政反対にまわった自民党支持者をとりこもうとしているのだろう。
 これは、自民党は小泉のような非情な政治から変わったのだと、有権者に幻想を持たせるための措置である。基地問題は、沖縄における基地による経済効果の大きさからすれば、ある程度はしかたがないと思っている人も多い。自民党でもよくしてくれるかもしれない、と希望的観測をもたせることはその層につけいる上で大事なのであると。

 自民党は必勝のかまえでやってきている。


 というのも、こんなこともある。報道によれば

《自公両党が推薦する候補の陣営は出陣式の閣僚や与党幹部の出席を断った。そのあと安倍首相らが沖縄入りする可能性はあるものの、党執行部の一人は「高市沖縄担当相の発言に地元が反発しているためだ」と言う。
高市氏は21日に沖縄入りした際の記者会見で「(普天間)移設問題が進まなくても北部振興を丸ごと受けるという形にはならない」と発言、地元は「札束でほおをたたくようなものだ」と反発した。自公推薦候補の陣営幹部は「閣僚らを呼んでまた票を減らされたのではかなわない」。
かつて自民党内には、小渕、橋本両元首相や野中広務元幹事長らいまの津島派に連なる派閥が沖縄とのパイプ役となり地元も受け入れてきた。だが小泉前首相がこうした系譜の影響力をそいだ。中川秀直幹事長が26日に沖縄入りしたが、党幹部からは「小渕元首相の娘の小渕優子衆院議員の方が、沖縄の人も親近感がある」との声も漏れる。》

 沖縄では、自民党であっても、中央べったりとされては、支持を受けない。

 記事中の野中広務氏は小泉や安倍、今の自民党がやっている反諸民的政策に反対していた実力者である。