ファシズムについて

諸民の反権力意識や、民衆の貧困に対するいきどおりをくみ上げるという面は、社会主義にもファシズム(国民社会主義労働者党(ナチス)など)にもはじめのうち、共通してあったといえる。が、それは途中で変わる。

ファシズムが権力になる時点

ナチスドイツについて書くが、他の国でも基本的に当てはまる。ポイントは2回あった。
一つは、レームらナチスの私兵だった突撃隊を粛清して、国家の権力装置である国軍を使う(親衛隊はその一部)ことにした時が一つ。国家機構を解体しない選択をし、労働者的な部分を切り捨てた。
もう一つは、財閥との手打ち。国家を運営していくうえで、ナチスは独占資本と手を組んだ。反ユダヤというナチスイデオロギーより、ユダヤ資本を含む独占資本との結びつきの方を優先した。ファシズムが権力を維持するためには必要なことと見られた。
ナチスというと、反ユダヤの面がいわれ、事実ホロコーストがあったわけだが、対立だけではなかった。