憲法に基づく政治

 まだ、日本が連合国の占領下にあり、朝鮮では戦争があったその時代のことである。


 最初の日米安保条約が作られる頃、政府は憲法に反する今の自民党政府のようには、まだ憲法を理想論だなどといって棚上げしてはいなかった。憲法前文の平和主義の精神に立って外交方針を立てようとしていた。それがそのまま実現しなかったとしても、今の、政府とは違って真っ当だった。いつから、正統性のひとかけらもない今のような政府になったのか、それはココでは問うまい。
 ただ、いつの自民党政府も、今のようだったのではないということは忘れるべきではない。今の自民党政府はやりたい放題だ。憲法を権威と認め、それに反することを怖れ、それにのっとって政治をやろうという法治主義の姿勢はみじんもない。ただ、つじつまあわせがあるばかり。その場さえ言い繕えばそれでいいのだ。アメリカ追従があるばかりだ。そしてとうとういいつくろいが出来なくなって、九条改憲を言い出した。そこには無法者の精神があるばかりである。