はてなから〜ポチ問題〜

 平和主義をてんから理解も問題にもしない、世界はヤクザのけんかと同じで、ただ自分を守るために誰とつるむかだけが問題だ、という単純な見方がネットウヨクの世界のようです。
 国連とか、諸民の良心とか、歴史の進歩とか、日本人の平和を愛する心とかいっても、
ちょうどナポレオンが英雄だなどというのをあざ笑い、否定し、オレはほんとのナポレオンをそばで見てよく知ってるんだと言った召使いのように、
彼らはそれらを見事に陰謀や利害や裏の心に還元してみせるでしょう。
 それはそれで男らしい主張です。
 でも、その結果としてのアメリカとの一蓮托生の選択、アメリカのポチこそ日本の生きる道、はそんなに確実なものだろうか。あるいは、それはよくよく世界と自分を分析してみた上での信頼できる選択だろうか。
 どうもそんな気がしないのですが。むしろ、今日本はそう流れているように見える、だからそれにのっかっちゃおうというのが、本当のところなのではないでしょうか。あまりよく考えていないのではないのでしょうか。あるいは、他の選択がもつリスクを正視して、その可能性も考えてみるという、真の意味の勇気が欠けているということなのではないでしょうか。
 もちろん、そうする余裕もなかなか持ちがたい、きびしい世の中ではあります。
 考えてみたからすぐ結論が出るというものでもありません。
 だが、ネットウヨク氏たちには、勇気がないのではないか、そう問うてみたい昨今であります。