らくちんランプさんのページを見て

 らくちんランプさんのぺージで、社民党の東京での演説(候補者 杉浦瞳氏)を見せてくれている。
 9条ネット政見放送放映の時間も、紹介してくれている。
  http://blogs.dion.ne.jp/spiraldragon/

 体が一つしかない有権者にとっては、こういうものは真にありがたい。

 福島瑞穂委員長の演説は、勢いがある。以前からの護憲支持者もおり、応援者も集まっているのだろう。誰が敵であるかをはっきりさせている演説であり、よい意味で攻撃的である。私たちの方が良い案をもっていますから、よい候補者だから当選させて下さいというのではなく、与党自民党が公約の筆頭で憲法改悪をうたって、選挙にのぞんできている以上、彼らが実際の選挙戦でそれを伏せて年金だ、なんだといって争点を移すのはごまかしであり、改憲問題を第一としなければならない。受けて立ち、その攻撃をはねかえさなければならない。福島瑞穂演説はそういう演説であった。今回選ばれる参議院議員は、自民公明、従米勢力が三年後にやろうとしている憲法改悪の時点でまちがいなく、議員である人たちなのだと、はっきり言っていたが、これが大事なことだ。
 九条の実質的廃止と憲法の人権規定を戦前並みにもどして戦争国家アメリカにさらに日本を売り渡す従米勢力のタイムスケジュールは、2010年改憲発議なのである。

 選挙戦は、何が有権者に最も訴えるかということで、争点が移動するものである。選挙前の予想は、年金問題安倍内閣の度重なる不祥事が中心テーマになるだろうと予想していた。それは、九条護憲か否かが、これからの日本の政治の進路を分つ根本問題であると看破している天木直人氏や9条ネットでさえもそうである。もっとも、9条ネットはだから自分達は9条一本で行くとしているのだが。
 たしかに、身近で切実な問題が人々には実感がある。だが、史上空前の好景気だそうなのに、まったくその実感が諸民にないこの状況、毎日死者を数えるこの殺伐とした社会状況、十年前には、世界で一番安全で安心して住める国と言われた日本はどこへ行ってしまったのだろうか。そういう感覚は多くの諸民の共通した自覚である。殺伐とした厳しい状況から出発して育ち、多かれ少なかれ心にニヒリズムを蔓延させてしまっている若者たちにもそれは見えている。
 その主な原因が、小泉・安倍の自公政府が、日本の利害の上に立った政策を自主的につくり実行してきたのではなく、アメリカの要求にいうなりになってこの10数年、日本の経済秩序、生活秩序を破壊してきたからだということは、今では諸民にも伝わりはじめている。そのきっかけとなったのは、今から3年前の関岡英之氏の「拒否できない日本ーアメリカの日本改造がすすんでいる」による、小泉改革アメリカの年次改革要望書に追従したものにすぎなかったという発見である。それは、日本が憲法の規定と精神にもとづいて自主的に考えて自国民の利害を守ろうとしてきたのではなく、日米安全保障条約を優先して、アメリカの意向に添うように行動してきたのだということだった。
 イラク問題もあるが、わずか3年で、日本のイデオロギー対立の状況は前提が変わった。ネットウヨクの動揺も新しい動きもそれによっている。もしかしたら、参院戦の争点は、九条と従米問題にならないとも限らない、そんなことを福島演説は感じさせる。菅井にとっては感動というのとは少し違う感じなのだが、社民党はよくやっている。


追加
 らくちんランプさんのところで、自民党の公式ページが選挙突入後も更新されつづけていることを知った。選挙中の候補者と政党ページの選挙情報の書き換えは違法であるとされていることはおかしなことだと思う。だけど、それはこの前の選挙で国がどこかの政党ページの書き換えを駄目といったからで、それでみな自粛してるんじゃないか。天木さんだって瀬戸氏だって9条ネットだって、ブログ停止している。自民党新潟県支部のホームページのトップには今でも「☆ただいま公職選挙法に基づき、ホームページの更新を停止しております☆」とはっきりと書いてあるぞ。なのに、与党の自民党中央がぬけぬけと更新し、しかも、安倍の名前は出しながら、候補者の個人名を書かないからかまわないというのはひどい話だ。前回と同じだったら、与党だからといってやっていいはずがない。比例区には、「自民」とか「民主」とか「9条」とか書くのじゃないか。個人とどこが違うのだ。
 選管が態度を変えたという話はきかない。総務省は「問い合わせがあれば説明はするが、主体的に取り締まることはできない」と話しているそうだ。これも解釈改法だとしたら、笑ってしまう。