タリバンが韓国人人質12人を解放

8月30日6時31分配信 ロイター

タリバンが韓国人人質12人を解放

 8月29日、アフガニスタンの旧政権タリバンは、韓国人人質19人のうち12人を解放した。
 [ガズニ(アフガニスタン) 29日 ロイター] アフガニスタンの旧政権タリバンは29日、韓国人人質19人のうち12人を解放した。複数の目撃者によると、女性3人の解放に続き、女性4人と男性1人が解放され、ガズニ州の赤十字国際委員会(ICRC)に引き渡された。その後、女性3人と男性1人が解放された。
 タリバンのスポークスマンは、人質を30日までに全員解放するとの見通しを示した。
 タリバンの交渉担当者は、アフガニスタン政府に拘束されているタリバンメンバーの釈放に向け韓国政府が圧力をかけることが不可能と判断し、人質解放の条件に掲げていた要求を撤回したと述べた。
 韓国大統領府の報道官は記者会見で、身代金の支払いが人質解放につながったのかとの質問には回答を差し控え、韓国は必要な措置を講じたと述べた。年内の韓国軍のアフガニスタン撤退や、韓国人によるアフガニスタンでのキリスト教布教活動の禁止が最終合意の条件になったという。ただ、エンジニアや医療関係で派遣されている韓国軍の撤退は事件発生前に決定されていたほか、事件発生以降、アフガニスタンへの渡航を禁止している。
(引用以上)


一時は交渉がうまくいかなくなり、実際何人かの人質は殺された。それでも交渉はねばりづよく続けられたようだ。タリバンの要求であった捕虜の釈放は韓国政府の努力ではできないことをタリバンが納得したのも大きいが、韓国政府のアフガンからの撤退方針、アフガンのイスラム教徒に対して韓国人によるキリスト教宣教をやめさせたことも大きい。わたしはこの方向を喜ぶ。かつて小泉首相が結局何の行動もせず、自国の若者をあっさり見捨てたのとは、大きな違いだ。この二つの外交には根本的な何かが違っている。その違いは、コミュニケーションの存在と不在とでもいったらよいのか。他者の承認とカルトな自己完結とでも言おうか。
参議院選挙の民意にさからう支配党の無政治がいまだにおおっている我が国の深刻な状況を見るにつれ、一刻もはやくまともな政治を回復しなければならないと思う。