朝日新聞の「小沢インタビュー」などを見て

 菅井は民主党の支持者ではありませんが、ぜひ政権交代は実現しなければならないというスタンスです。小沢氏の辞任撤回後、小沢氏が変わった点は二つあります。
 その前に、小沢氏が本格的に普及しようと言っている、個人独裁や人脈による政治ではなく政策による政治、という政党のあり方(共産党がずっとやってきたことですが)は、今度の大連立騒動と代表辞任撤回でも、民主党にどうにか、保持されたと思います。その上で、

 1 自分の意見(「大連立は政権獲得へのステップとして最適」)は維持公言しながらも、党内で支持されない場合には、党首みずからもそれに従うという態度をはっきりしめしたこと(インタビュー、テレビなどで、衆議院選挙後も大連立はないといっている。)これは、意見の相違はあっても、党のもとで団結するということで、そもそも民主主義の基本です。それを独裁者的であった小沢氏が受け入れるようになったということは、大きな変化のように思われる。
 2 もうひとつは、民主党単独で政権をねらうのではなく、連立でやるということをはっきりさせたことである。共産党はかやの外とのことだが、だが、首相指名とか、一定の協力にやぶさかではないように述べている。連合政権方針ということです。
 この二つのことは大きいことのように思わます。
 
 もちろん、小沢氏が、特定国との軍事同盟でなく、国連決議のもとなら自衛隊を海外派遣できるようにするということは党決定だといっていることは危険なことです。また、党内の反対があったからは言うが、国民有権者のことは出てこないことも問題だと思います。
 政治をもっぱらとする集団である政党は、民主主義に関して、内部の民主主義の問題と、諸民と結びついてその利害を代表する(代行)という根本の民主主義の問題との両方を解決しなければならない。小沢代表には、したがって民主党そのものは、前者については前進しているが、諸民との結びつきという点での民主主義は実現してはいないのです。

 あと、民主党鳩山幹事長が、自民党の閣僚、弟の邦夫と協力して政治家養成所をつくるなど、大連立的な方向に興味なしと見えないことは気になる点です。

 大阪市長選挙民主党が自公推薦の現職をやぶったことは、日本のこれからにとって、よかったです。もっとも、この選挙の構図自体が、自公連合、民主、共産、市民という、げんざいの日本の政治のあり方の縮図になっていたことは、興味深いことでした。

 今は、岩国市民の動きに注目したいと思っています。