「反戦な家づくり」さんの新考察

反戦な家づくり」の明月さんは、頼りになる大人、家作りをもとから考え直すプロ、というのが菅井のイメージだった。知ったのは、フクダユウイチさんのネットにおける活動に勇気づけられて菅井が物を書くようになったはじめの頃、彼のことでだったっけ。
 改憲反対の立場からブログを結集させての国会議員候補者に対するアンケートを立ち上げたのも明月さんだった。菅井日記もブログとは言えないが、それに参加させていただいた。比較しては悪いが、こと、インターネットの政治ということでいうなら、おととい、きのうと言及した、「世に倦む日日」さんとはえらい違いだ。「世に倦む日日」さんも優れたブログを書く一方で、それに信頼したたくさんのブログ書きを結集したブログ同盟を立ち上げたが、自分でこわしてしまった。自信もあるのだろうが、リーダーになるには自分が強すぎたようだ。しばらく消息を知らなかったが、ブログは続けており、優れた考察も健在だが、昔の人気はもどらない。そこへいくと、「反戦な家づくり」さんはきちんとした仕事を残す。ここぞ、というところでは、きちんとした発言をする、と感じる。「岩国」の市長選挙も、それ以前の市議会の動き、市民の動きからフォローしていて、いちはやく注意を喚起してきた。昔、左翼には人物批評として、「原則的な」という言葉があって、「官僚主義的な」とか、「日和見主義的な」という言葉とは違って、「頼りになる」、「ぶれない」、「根本から考える」という意味の褒め言葉だったと思うが、それを連想させる。
 その明月さん、ブログ更新がゆっくりになったなと思っていたら、ようやく更新した内容は非常に考えさせられた。こういうのを原則的な、とか、根本から考える考察と、菅井は思う。
 
《円が高いとかドルが暴落とか言うのは、ドルで円を買う(為替取引)から生じる。
世界中でお金でお金を買う市場は、1日に110兆〜165兆円。年間では、兆を超えて、3京4000兆円
しかし、世界の輸入はたかだか900兆円。
 何でこんなことになるのかと考えてみると、ドルが世界の基軸通貨(ドルだけは印刷しただけで世界中で通用する)となっていて、輸出入の支払いはドルでやるのだが、その地位が危なくなっている。輸入額の40倍近い為替売買の大きな部分は、ドルの買い支えのためにあるのではないか
 アメリカのイラク侵略も、石油支配が目的ではなく、石油の取り引きをドルではなく、ユーロにしようとし、アメリカドルの支配を崩そうと最初に試みたのがイラクフセイン大統領だったから、つまり、ドルの支配を守るためだった。その石油のユーロによる決済という同じことを、今はイランがやろうとして挑戦している
 そのようにドルを必死に防衛しているにもかかわらず、プライムローン問題に端を発して今ドルの下げは止まらず、いよいよドル支配の終わりの始まりかもしれない
 地球温暖化対策の強化で、CO2支出の権利(=ある地域が世界基準以上に生産しCO2を出す権利)の売買ビジネスが今の4兆円規模から8000兆円規模に拡大することが予想され、ユーロ勢力はユーロ建てにして儲けようとしている》
         (2008/01/09(水) 反戦な家づくり 「ドル暴落と地球温暖化サギ」から要約引用)

と、という。

現代社会で生産活動をすれば、当然二酸化炭素が出るのである。
ほんまに、アホちゃうか?
こんなことは、すこし頭の回る専門家は、本当は気がついているはずだ。
にもかかわらず誰も何も言わないのは、そのことに気がついている専門家は、実は二酸化炭素なんて怖くないということにも気がついているからだろう。
要するに、本気で二酸化炭素を減らそう なんて思っているのは人の良い一部の一般市民だけであり、声高に叫んでいる連中は全然本気じゃないのである。
ただ、巨大市場になる可能性のある排出権市場に乗り遅れるな、とばかりにワーワーやっているのである。

なにせ、クールビズとか言って、持っている背広の袖をちょん切るのなら分かるが、わざわざ新調してエネルギーの無駄使いをさせるような連中が、本気でエネルギー問題を考えているわけがない。
頭の中にあるのは、排出権市場で儲けることか、原子力発電をバカバカ建てることか、ウランが高騰してウハウハすることか、核兵器を作ること。
こんなことのために悪者にされた二酸化炭素がかわいそう。》(同、引用)