中国企業のつくった冷凍餃子の食中毒報道

中国でつくったギョーザで中毒が生じたとの報道があった。
その商品のとりのぞきだけでなく、他の中国製冷凍食品も陳列からはずすなどの動きがある。

菅井は、100円ショップなどの安売り業者が急につくらせた商品なのだろうと思った。
だが、そうではなく、10年くらい前から同一企業につくらせているもので、輸入元はJTであるという。
ではずっと輸入されていて、今まではそういうことはおきなかったということになる。

原因は農薬で、中国では今月のはじめに禁止されたものらしいが、熱で分解するというこの農薬が普通の行程で残留することはなさそうである。包装紙から農薬成分は検出されたというが、これは、はいっていたとすれば、なんらかの具体的な原因があるはずである。

農薬検出はどこが行ったのか調べたが、なかなかみつからなかった。やっとみつけたのは以下である。

千葉県警の調査で、ギョーザの中から農薬の有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出された。警察庁によるとメタミドホスは中国では農薬として広く流通しているが、日本では一部の研究施設などで保管し、一般には流通していない。」 


保健所てはなく、警察なのだ。山のように輸入されたものだから、検体には事欠かないはずである。なのに、なんで千葉警察なのだろうか。製品をよく検査すれば、中毒との因果も、混入の原因も推測可能なのではなかろうか。もっと検査をよくし、発表すべきではないか。
中国の製造企業は、取材に応えていないそうだが、日本側がその商品を送り返して、検査確認させ、本当に毒物混入なのか確認しなければ、容易には応えられないような気がする。

だが、検査データはあまり出ていなくて、中国産冷凍食品への不安ばかりが報道されている。
中国は日本の重要な食料供給地であり、これからもたよらなければならない存在である。いたずらに中国食品バッシングをするのは、日本国民を不安に陥れるだけで好ましくない。
むしろ、これを通して日中間できちんとした解決をする機会にすべきである。

でないと、アメリカの牛肉の危険性から輸入制限を続けるべきという主張に感情的に反発した嫌中国のレイシストたちの、吉野屋の牛丼は好きだ、アメリカの食料より中国の食料の方が悪い、という愚かなキャンペーンに乗せられるばかりである。(どこの国が悪いかではなく、具体的にどの食品のどこがどう危険なのかが問題なのだ)

警察の検査だけではまったく不十分である。もう少し、具体的な検査発表を待ちたい。