村上春樹のエルサレム賞

村上春樹さんにエルサレム賞

2009年1月24日20時21分

 イスラエル最高の文学賞エルサレム賞の09年受賞者に作家の村上春樹さんが決まった。受賞選定委員長が編集長を務めるイスラエルの有力紙ハアレツは21日付で、受賞理由について「日本文化と現代西欧文化とのユニークなつながりを描くなど、西側で最も人気がある日本人作家。読むのはやさしいが、理解するのはむずかしい」と伝えた。
 イスラエル各紙は、村上さんが来月の授賞式に出席すると報じている。(エルサレム) 朝日

  

わたしは、村上春樹の読者である。
彼のランニング哲学は、菅井の唯物論の見習うべきモデルでもある。
ネットでのこの受賞をめぐる議論もされている。一方、村上春樹氏が、やれやれ、といっているという情報はとくにない。

村上春樹は、音楽についての評論集「意味がなければスイングはない」の最初にジャズマンのシダー・ウォルトンをとりあげて、つぎのように書いている。「強靭な文体をもったマイナー・ポエット」と。そして、それを説明するためのたとえは、村上氏の自己イメージのようにも思えた。 

 この時期に、イスラエルで賞をくれると言われることは、だれにもあることではない。

 村上春樹は「ダンス・ダンス・ダンス」で動き続けることだと書いた。村上春樹は、エルサレムでもスイングできるのか。
 評論の題名の論理的対偶をとると、「スイングあるところ、意味もある」となる。スイングはあるかないかどちらかだ。それと、ぼろぼろになって帰ってくるカエル君は深夜どこで何をしているのだろうか。