マクドナルドの給付金向け商品券はおかしい

マクドナルドは安売りをやめよ。

前にも同様な趣旨を述べたことがあるが、今度は確信もった。
マクドナルドは12000円で2万円分買えるお得なマック専用商品券
を発売するそうだ。しかも何枚発行するかは秘密だが七月までやる。
それを、給付金で買いましょうと宣伝するというのだ。

わたしのところへ役所から来たものをみると、これは、ひとりぐらしの個人に、給付金全額、マックに使え、ということである。

値段を三分の二に下げる、というのは、どう考えてもいきすぎである。不当なダンピングだ。

政府に聞きたいが、マックのような、この不況期にももうかっており、世界中で支配している大企業につっこむために、給付金なるものをやっているのか。

わたしを含め、貧乏人はたしかにマックや百円さぬきうどんで、助かっている。だが、マックは慈善事業しているわけではなく、大量販売で圧倒的にもうけている。われわれもマックが好きだから、使っているわけではない。ハンバーガーにアメリカ産牛肉を使っていないといっている数少ない廉価のファーストフード店だからである。それに代わる良質の庶民向けのサービスがあるのなら、わたしはそちらに変わるだろう。
わたしはめんどうな手続きしてなんとかもらえても、確かに、高級品などは買わないだろう。生活費に使うこと、まちがいない。今でも生活費のいくばくかはすでにマクドナルドに行っている。だが、マクドナルドは給付金もらわなくてもやってける企業だろう。

給付金は、この金融不況で、生活費をきりつめさせられけているわれわれ庶民を助けるというたてまえと、もうひとつ、不況で苦しい普通の企業にお金が回るようにする、というたてまえがあったはずだ。でなければ、わずかの金額とはいえ、どうして、景気をもちなおさせることに効果あろうか。

支配しているがゆえに、もうかっている大企業は、給付金をもらうべきではない。彼らは自力(メディアその他で支配しているという事実を無視しての言い方だが)で経営できるのだから、自由主義の例外である今回の救済策からまで、お金をむしりとるべきではない。

今回のマクドナルドのやり方は、商品券の額の設定といい、期間の設定のしかたといい、枚数秘密といい、給付金で買えという言い方といい、実にえげつないものである。
不況を通じて、常に大企業は、対抗企業をつぶし、太るということを繰り返してきた。他の外食産業に対してマクドナルドがやっていることはそれ以外の何者でもない。

国家がようやく、まちがった政策を改め、庶民や普通の企業がやっていけるように、方針転換をしたのに、その効果を台無しにするようなことは許しがたい。

マックはこれも「正当な」、弱肉強食の自由競争の範囲だと考えてやっているのだろうか。もし、そうなら、マクドナルドは、公共に反する企業であり、それを理解反省、正せないならば、私企業としてやっていけなくなってしまったということだ。資本の恣意にとどまらせるべきではなく、公共のコントロールの下に移すべきときが来たということだ。社会主義者はそれを「国有化」という名でよんできたが、名前はどうでもいいし、社会主義かどうかもどうでもいいことである。それを社会が必要としているということである。

マクドナルドの反省を促したい。



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090513-00000613-san-bus_all
マック、給付金で8000円お得な商品券
5月13日22時52分配信 産経新聞

 日本マクドナルドは13日、景気対策の一環として支給が始まっている定額給付金(1万2000円)で、総額約2万円相当のマクドナルド商品と引き換えられる商品券を15日から全国の店舗で発売すると発表した。

 百貨店やホテル、レストランなどで「定額給付金商戦」が広がっているが、約8000円分もおトクになる商品券は珍しい。景気が低迷する中で家計の強い味方として話題を呼びそうだ。

 この商品券の名称は「“景気をつかもう”商品券」。ブックレット形式で、バリューセットやハッピーセット、ドリンクなどの商品券が7種類・計69枚セットされている。

 有効期限は11月14日まで。同社では7月末まで販売する予定だが、各店売り切れ次第終了する。販売数量は明らかにしていない。