「在日特権を許さない市民の会」についての疑問

在日特権」という言葉をよく目にする。


在日していることで、そうでない人より特別な権利をさずけられることだ。


だとするなら、一番の在日特権
われわれ在日の日本国国籍をもっている人間に
あるのではないでしょうか。


おなじように在日して普通に生活していながら、たまたま日本国籍を持っていないからということで
同じ権利をもてない人がいる場合、その人がそれを手に入れることは
権利の回復、獲得ではあっても、特権を手に入れることにはなりません。


その昔、無産労働者に参政権がなかったとき、それを手にいれることを
「無産者特権」を手に入れると言ったでしょうか。
女性に参政権がなかった時、
それを手に入れることを「婦人特権」を求めると言ったでしょうか。
そんなことはありません。


なぜなら、その時、特権を持っていたのは、
多額納税者の側であり、男性の側であったからです。


在日特権を許さない市民の会」という名称の会があるそうですが、
聞く所によれば、
それは、日本国籍を有する在日者の特権状態を解消するためのものではなく、
逆に、日本国籍を有する在日者の特権をまもるためのものだそうです。


主張に対してあれこれ言う前に、
それは日本語の正しい、したがって美しい使い方としてまちがっています。


「日本国民にたいしてだけ在日特権を許す市民の会」
と直すべきと思います。