北海道の職活反対デモ

職活ということばは、私の学生時代にはまだなかった。
大学は勉強する場で、就職は必要でも、そんなに早くからやるものではないという風だった。
とはいえ、企業が早くから内定出して問題になったとか、
僕自身、夏休みとか、そんな早くから就職活動しなければならないのか、と
驚いた記憶がある。そうそう、就職活動といってはいた。
就職活動が、勉強の妨げになってよいという建前はなかった。
今もし、企業の求人活動が、学業を妨げるほどになっているのだとしたら、
やはりそれはおかしいことである。
だから、北海道で、学生たちが声を上げ、デモをしたというのは理解できる。

60年代末の学生反乱は、党派や労働者による革命としては、戦後革命期からつづいた終末期のそれであったと一応いえるが、
大衆化する大学生たちの生きさせろ、という反乱でもあった。日大闘争はそのシンボルであった。
苦悩するエリート大学生たちの自己否定という面もあったが、それだけで大きな渦になったわけではない。フランスのように、かっこよく5月革命であつたわけではない。

賃労働者と賃労働者または失業者予備軍である学生たちの「生きさせろ」という自覚は、新たなる危機の時代を迎えて、根本的に大切な要素である。