首相の発言は絶対ではない

鳩山首相が、グァム移転は困難と思うと、述べたら、さっそくマスコミは、グァムはない、と決めつけた報道をした。総理大臣は、一国の政治の長であり、その人が発言したら決まりだというのは、今までの常識であろう。
だが、その常識は見直したほうがよい。民主主義では、決定は個人によるのではなく、当事者、関係者の話し合いによってある手続きを経て決まるので、選挙で独裁者を選んだらあとは四年間その人がすべてを決定する、というのは、まちがった常識である。期限をきったら、其のときまでは、あらゆる意見が出され、批判され、検討されるべきである。首相の発言だって、例外ではない。
だから、すぐ社民党党首が反論したことも、鳩山首相が以下のように誤解を解いたことも、そのとおりだと思う。
マスメディアは、沖縄県内移転という、過去の既定事項をそのままにし、対米卑屈を続けたいものだから、その偏見にもとづいて、報道しているが、姿勢がおかしいのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「グアムは困難」は「1つの考え」と首相 普天間移設先

 鳩山由紀夫首相は27日、沖縄の米軍普天間基地のグアムへの全面的な移設は困難とした自らの発言について「一つの考えだ」と強調した。グアムへの全面移設を主張する社民党に配慮したとみられるが、発言のブレは批判を呼びそうだ。

 首相は「これから連立政権の協議が始まる。そのなかで移設先をどう見いだしていくか議論したい。そのなかの一つの考えとして言った」と説明。「抑止力の議論も当然してもらわなければならない」と指摘したが具体的な移設先については「決まるまではこれ以上言わない」と述べた。

 社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は同日のテレビ朝日番組で「社民党はグアムと思っている。28日から作業チームでやる」と指摘。来年にグアムに党調査団を派遣する考えを明らかにした。平野博文官房長官らが中心となる政府・与党の普天間問題の実務者協議は28日から始まる。(21:44)