低線量問題その後

長く、風邪症状、軽い下痢がつづき、今まで経験したことのない臀左部が熱い感覚(実際には熱くないのである)、日によってとてもだるく動きづらいなどがあって、菅井は自分のぶらぶら病(なまけ病)を疑っていることを前に書いた。広島長崎の核爆弾被害時、低線量被爆者についての臨床的記録として存在するものだ。アメリカの放射線被害研究は、急性のもの以外は、ガン発生との因果に偏ったもので、臨床的に確認されているぶらぶら病については、まともに研究されなかった。
だが、抵抗力、集中力のなさ、倦怠感を特徴とする症状はおどろくほど、似ている。

最近になって、喉のいがらっぽさはとれて、治った感じだが、ときどき急にだるさが増すことはあり、全体にも元気と言いがたいところがある。抵抗力が放射線に適応してきたのだろうか。代謝によって、内部被曝が下がったのだろうか。たしかに、こうなると病気とは言いがたいような気持ちになる。

心理学者を中心に、同じ現象を災害時のストレスに求めて説明する人がいることは知っているが、その人たちが、放射線障害ではない、と確信を持っていう言い方には抵抗を感じる。科学者っぽくないとおもう。一般的に言っても、いくつかの精神障害には、対応する神経器官の障害が報告されており、むしろ、器質障害が原因とされることもある。一方的に、からだに原因はない、と決めてかかるのはどうなのだろうか。

連休をすぎて、ボランティアの人が減ったという報告もきくが、これを軽度ぶらぶら病が関係あるかもしれない、ということはないだろうか。
気力、根気が続かず、途中でうちきらざるを得なかったのかもしれない。これを道義心や、大衆の移り気の性にするのは、正しい説明だろうか。

ぼくの周囲には、風邪がしょっちゅうぶり返して、医者にまたですか、と言われる少女や、学校で風邪が流行していること、など、気になる事例がまだある。

低線量被曝による、日本人の体力気力の衰え(体質変化)を、正面から見据えて生き、復興にとりくむことが必要なことになっているのかもしれない。子供たちにもその事実をきちんと説明しなければならないことになる。
特攻精神は、原発終息作業にかんしても、何の役にもたたないことがはっきりしてきていることだし。