実践的唯物論のこと

実践的唯物論
実践についての唯物論として、唯物論
自然科学から社会にまで拡張したもの。
だが、そう名付けたマルクス
実践を社会構成体の運動にしぼったため、
もう一つの実践ーー人間個々人の実践を
対象とする認識は除外されてしまった。

いわゆる主体性論争も、精神分析も、実存主義
今世紀になって、その空白であった
個々人の実践や生存形式の問題を埋めようとする
試みだった。
だが、その空白は現在もはっきりと埋められていはしない。

だが、個人の確立といい、理性の自立といい、ネットのリテラシーといい、そういったあるべき姿は、結局は、そのことに対する明確な認識なしには、諸民のものとはならないのではあるまいか。