万引き殺人に思う

万引き男性けり死なす=コンビニ経営者逮捕−埼玉

10月3日17時31分配信 時事通信

 万引きした男性の腰をけって死亡させたとして、埼玉県警東入間署などは3日、傷害致死容疑でコンビニ店経営新井忠義容疑者(37)=川越市南台=を逮捕した。
 調べによると、新井容疑者は9月29日午前1時35分ごろ、川越市南台の市道で、同県ふじみ野市の無職男性(51)の腰をけり、同8時半ごろに腰椎(ようつい)骨折などによる後腹膜出血で死亡させた疑い。
 新井容疑者は、経営する西武新宿線南大塚駅近くのコンビニで男性が126円の菓子パンを万引きしたため警察に連れて行こうとしたが、男性が道に倒れ込んで抵抗したため、腹を立ててけったと供述。暴行後、男性は自分で起き上がり立ち去ったという。
 男性はその後、立ち寄った居酒屋で仮眠した後に帰宅。様子がおかしかったため、送っていった居酒屋経営者が119番し、救急隊員が自宅で死亡を確認した。(以上引用)


 万引きした人を見つけてつかまえたコンビニ店員が制裁して万引きした人を殺してしまうということがいくつかつづいている。
 この事件など、菓子パンたった一個である。無職の高年齢男性だから、実際腹がすいて金がなかったのだろう。こういう時、昔なら、捕まえても諭すだけであまり警察につきだしたりはしなかったように思う。それどころか、モノをあげたり、お金ができたら持って来なさい、というようなこともあったように思う。もちろん、暴力などはふるわなかった。昔の店は自営業が多かったから、実際とられると痛手だったろうに。
 今はコンビニの従業員なら、直接腹がいたむことはないはずだ。会社としても、損金とかで処理できるのではないだろうか。賞味期限切れの弁当などおしげもなく捨てたりしているのではないか。とにかく、直接、実害をこうむる人は昔より少なくなっているはずだ。
 なのに、なんで、こんなふうになるのだろうか。
 それとも、店員から天引きするようなところがけっこうあり、ただでさえ安い給料がマイナスになって、店員はいらいらしているのだろうか。

 持たざるものの生活状態はいっこうに改善されていない。それを直さない限り、万引きはどうしたって、増えていくだろう。