官邸前抗議への危惧

上からのファシズムが猛進中。
野田のとっているポジションが唯一、現支配階級の
生き残る道なのであり、自民党もそれを支持しない
わけにはいかない。
メディアをみても、大連立ないしは、民、自、維新
あたりでの連携での翼賛体制を嘱望する意見がはっ
きりと出てきている。
外交、防衛、治安などでも、野田は踏み出そうとし
ている。

もともと不安定だったこの解は、アメリカの後見の
もとに、どうやら安定化した。たぶん、内部からは
くずれることはない。

くずす唯一の手段は、諸民の直接行動である。だが、
これもまたむずかしい。
官邸前、国会前、経産省前などのさまざまな試みの
中から、官邸前抗議が多数の人を集めるにいたった
が、首相らをその前に引き出すことがまだどうして
もできない。
主催者たちは、自分たちの直接民主主義の場に、野
田首相をなんとかして引き出す図を考えているのだ
が、その手が見えない。その結果として彼らは数を
ふやせ、を繰り返している。

再稼働をゆるしてしまったあとの次の手が何か、ま
だ見えない。というか、今からでも止められると、
まだ、まだ、再稼働以前という状況認識なのだ。

とりわけ、ツイッターと、数を多くすることに成功
したことで、新聞、テレビにのるようになったメデ
ィアの力で、新たに知った人が加わってきているの
で、ふえているし、東京にとどまらず全国に広がっ
ているという拡大局面にあるので、そのままで行け
ている。海外からの反響もある。アノニマスの参加
も。

だが、大飯の四号機が再稼働し、他の原発も大飯と
同じ基準で再稼働がすすんでいくことがはっきりす
れば(その可能性はある)抗議やデモの効果に対す
る疑問、焦燥は、主催者だけのものではなくなるだ
ろう。

菅井には、7/29の国会包囲が成功したあと、その問
題は深刻になるのではと思う。

国民の生活が第一」や自民党が不信任を出して、
野田がやめずに、国会を解散すれば、選挙の場で、
民意を反映させるという可能性がひらけるだろう。
そうなるかもしれないが、そうならないかもしれな
いわけだが。

国会前抗議を過激化させようという、ソトン氏のアジ
は、直接民主制を貫徹しようとする点では、主催者た
ちと同じ志向なのだ。主催者たちは、野田政権を言論
でダウンさせられると思っているから、その方法をと
らないけれど。菅井は、野田を真性ファシストだろう
と思っているので、その方法は限界ではと思っている。
また、ソトン氏のような、非暴力直接行動の名のもと
に、過激な直接行動をアジるのにも不賛成なのである。
オールド新左翼の一部にも同じ志向を感じる。それは、
官邸前抗議の可能性を閉ざしてしまうから。

選挙に焦点が移動してしまうことにせよ、官邸前抗議
が有効な影響を与えられなくてしぼんだり、方針対立
で分解してしまうにせよ、あるいは一部の人の過激化
を口実に、つぶされてしまうことになるにせよ、いや
だなと思う。

主催者の女性のツイートのプロレスへの渇望に、さもありなんと思い、別の主催者の男性の、もうすぐ官邸前から
は撤退だ、みたいなツイートをみて、かつて通った道だ
なと思ったり。

なんだか、悪いことばかり言っているので、ここらで
やめる。主催者ではなく、参加者にすぎない私として
は、細かいことはいう必要はないだろう。

ずっと続けられてきた原発反対運動での、数の壁をう
ちやぶる方法を発見した主催者たちの功績は、限りな
く大きいとおもっている。

あとはあした書く。