「放射線医学者」は科学者か?  なぜ今調査研究を組織しない?

菅井は東京在住で、
3/15にはとくにマスクをしなかった。


原発の爆発のチリが東京を襲った時である。


爆発の事実は報道されていたが、建物のもので、大したものではないと報道され、東京に影響のあるものとは思っていなかった。
ツイッターとか、権力者たちには、もっと危険だという情報が流れていたようだから、逃げた人もいる。


だが、菅井がその日の異常に高い放射線量に気がつくのは、4月になって、実際に新宿での公開空中線量を確認するようになって自分で
その時の数値の大きさに驚いてからである。報道からではなく、自分で知ったのである。
15日と21日に二回、尋常ならざる数値の上昇があった。


その日にマスクもつけず、関西に脱出もしなかった人は東京在住者の多数だろう。


武田先生の最近のブログによれば、
その日、マスクをつけなかった人のこれからの予想被曝1年間線量は2.6ミリシーベルト
マスクを付けた人 0.7ミリシーベルト
関西以西に逃げられた人 0.6ミリシーベルト
で、年間1ミリという基準からすると無防備だった人はけっこう被曝したことになる。逃げた人とマスクの人はそれほど違いがなく、まだ、ゆとりのある数値だ。


この数値を正しいとするなら、 ぼくらは数年間はこの汚染の影響をとりもどすのに注意が必要ということになるだろう。


東京は、低線量の被曝地域ということである。


放射線医学のお医者さんたちが、年20ミリでも100ミリでも健康に問題ない
低線量ならむしろ健康になる

とおっしゃっているが、

彼らは同時に、人間での実験データはない、と断言していた。


彼らの主張は、実証に基づくものではなく、動物実験などから導かれた推論にすぎなかった。実際のデータはないのだ。
関東一円が低線量被曝地域になったのだから、今こそ、彼ら放射線医療にとっては千載一遇の研究チャンスである。


なのに、彼らは、安全だ、安全だといい、きわめて少数のデータから得られた論文の
データをふりまわしているだけである。


なぜ、今、調査をはじめないのか。
不調を訴えている人はいないのか。医者にかかる患者たちはどういっているか。


というのは、菅井は、現在体調不良で、かぜが長引いている。
こんなに長くなるのは経験にない。
抵抗力が下がっているような気がするからである。


放射線専門医は、人間の抵抗力を独立したファクターのようにいって、
放射線による細胞破壊を修復するといっていたが、


「低線量であっても、放射線の短期間における急激な上昇は、抵抗力自体にダメージを与える、ということはないのだろうか。」
菅井はそういう疑いを持つ。もちろん、気のせいということもあるかもしれないが。


放射線については、累積量が問題だということは繰り返し言われているが、
放射線の実量もさることながら、変化率、変化量も意味をもつということはないのだろうか。


中性子は、命中すればたった一発でも細胞を傷つける。他の放射線だってそうだ。
ある線量以下だと、まったく細胞は傷つかないのではない。必ず、傷つくのである。数が少ないだけである。
傷つく細胞が、わずか数時間のうちに急激に数十倍にも増えた、というのが、3/15に起こったことの事実である。


ゆっくりとなら適応していけることも、急だと、いろいろうまくいかない、ということはないだろうか。


変化率を無視していることと、抵抗力自体への影響を考えていないこと、
安全をいいつのる放射線「医学者」なる人たちの主張に疑問を感じる。


さらに、放射能による細胞破壊も、紫外線によるものも、インフルエンザによるものも、結局はあわさって、細胞損傷となってくるので、
放射能だけの破壊が独立した存在としてあるわけではないだろう。
高線量下では、放射線による障害は、独立したファクターで扱えるかもしれないが、低線量下ではそうではない。
低線量環境のもとで、インフルエンザがいくらふえ、また、治りずらかったとしても、
放射線医学者は、それを放射能のせいだとは考えもしないのではないか。


彼らは、抵抗力とガンの類のデータとの放射能との関数関係にしか、注目しないのではないか。ガン以外の健康被害というのもあるのではないだろうか。
ガンにはならなかった。だが、人は早死するようになった。それは、不況になったからで放射能のせいではない。


少なくとも、いくつかの仮説を立てて、低線量被曝地域である関東地域を大規模に総合的に調査するというのは、
放射線医学が科学であると主張するのなら、当然やらなければならないことなのではないか。


調べもしないで、安全だ、をとくのは、坊主のしわざだ。